2026.10.09
親知らずの抜歯費用はいくら?保険と静脈内鎮静法併用の目安

親知らずを抜くとき、保険が効くのか、追加でどれくらい費用がかかるのか気になっていませんか。特に「埋まっている」と言われた方や、治療への不安が強い方は、静脈内鎮静法(点滴で行う鎮静法)を勧められて費用感がつかめず、次の一歩を踏み出せずにいるかもしれませんね。今日は、保険診療の仕組みと自費の考え方を整理しながら、一緒に費用のイメージを具体的にしていきましょう。
親知らずの抜歯費用は保険診療の点数で決まり、3割負担なら数千円程度が目安です

親知らずの抜歯は、虫歯や歯周炎、歯並びへの悪影響など治療上の必要性が認められれば、健康保険の対象になります[2]。費用は歯科の診療報酬点数表にもとづいて決まり、生え方の難易度によって段階が分かれる仕組みです。
抜歯の難易度は3段階に分かれます
歯科の診療報酬点数表には、手術に関する項目をまとめた第9部「手術」が設けられており、この中に抜歯手術の区分があります[1]。一般的に、まっすぐ生えている歯の「単純抜歯」、歯根の形などにより処置に手間がかかる「難抜歯」、骨の中に埋まっている歯を扱う「埋伏歯抜歯」の3段階で点数が分かれ、処置が複雑になるほど点数(=費用)が上がる仕組みになっています。
窓口負担の目安を表で整理します
自己負担割合や本数、通院回数によって総額は変わりますが、目安として次のように整理できます。
| 抜歯の分類 | 処置の特徴 | 3割負担時の技術料の目安 |
|---|---|---|
| 単純抜歯 | まっすぐ生えている歯を抜く | 数百円〜数千円程度 |
| 難抜歯 | 歯根の形態などに応じた処置が必要 | 単純抜歯よりやや高め |
| 埋伏歯抜歯 | 骨の中に埋まった歯を扱う外科的処置 | 難抜歯よりさらに高め |
※上記に加えて初診料・レントゲンやCTなどの検査料、投薬料が別途かかります。実際の金額は診察のうえでご案内します。
予防的な抜歯は保険の対象外になることがあります
症状がなく、将来のリスクだけを理由に抜く「予防的な抜歯」は、治療の必要性が明確でないとして保険適用にならない場合があります。ご自身の親知らずがどちらに当たるのか、まずはレントゲンで確認してもらうと安心ですね。
関連記事として親知らずの抜歯のページでも、抜歯の流れや当院の実績を紹介していますので、あわせてご覧ください。
埋伏歯(難症例)は骨を削る処置が加わるため費用が上がり、CT診断が判断のカギになります

埋伏歯は歯ぐきや骨の中に埋まっているため、通常の抜歯よりも切開や骨の削合が必要になりやすく、その分だけ保険点数も上がります。また、神経や血管の位置を事前に把握するためにCT撮影が判断材料として重要になります。
なぜ埋伏歯は費用が上がるのでしょうか
歯ぐきを開いて骨を削り、歯を分割してから取り出すといった段階を踏むため、通常の抜歯より手技が複雑になります。抜歯の難易度は、それぞれの患者さんの状態によって変わるため、担当医とよく相談することが大切です。
CT診断が必要になるケースがあります
埋伏歯が神経や血管に近い位置にある場合、レントゲンだけでは立体的な位置関係が把握しにくいことがあります。当院では口腔外科分野で経験を積んだ歯科医師が在籍しており、必要に応じてCTを用いた診断を行ったうえで治療方針をご説明しています。当院の親知らず抜歯は2025年度までの累計で1,009件、そのうち難症例が503件と、埋伏歯を含む複雑なケースにも数多く向き合ってきました。
全身状態によっては入院や鎮静法が検討されます
全身疾患をお持ちの方や治療に強い恐怖心をお持ちの方には、鎮静法や全身麻酔で不安感や恐怖心を取り除きながら処置を行う場合があり、その際に入院管理を行うことで心身の負担を軽減できるとされています[3]。町の歯科医院で対応可能な範囲を超えると判断した場合、当院でも大学病院など高次医療機関と連携してご案内することがあります。
もう少し詳しく知りたい方は口腔外科のページもご参照ください。
静脈内鎮静法を併用すると保険適用の可否で追加費用が大きく変わります
静脈内鎮静法は、腕の静脈から鎮静薬を投与し、うとうととした状態で処置を受けられるようにする方法です。歯科治療への恐怖心が強い場合など医学的な必要性が認められれば保険の対象になることがありますが、単に不安を和らげたいという希望だけで行う場合は自費診療となるのが一般的です。
保険適用と自費、判断のポイントを整理します
日本歯科麻酔学会は、静脈内鎮静法に関する診療ガイドラインを策定・公開しており、安全な実施のための体制や手順が示されています[4]。保険適用になるかどうかは、歯科治療恐怖症や嘔吐反射といった診断名が付くかどうかなど、個々の状態によって判断されるため、事前に相談したうえで方針を決めることが大切です。
静脈内鎮静法の費用イメージを表で整理します
| 区分 | 主なケース | 費用の考え方 |
|---|---|---|
| 保険適用 | 歯科治療恐怖症などの診断がある場合 | 抜歯の技術料に鎮静法の点数が加わる形 |
| 自費診療 | 不安軽減や難易度の高い処置を希望する場合 | 抜歯費用とは別に鎮静法の費用が加算 |
自費の場合、使用する薬剤や管理体制によって金額の幅があるため、事前に総額と内訳を確認しておくと安心です。
当院の静脈内鎮静法は認定医が担当します
当院では日本歯科麻酔学会の認定医である坂田泰彦が静脈内鎮静法を担当しています。抜歯前には麻酔がしっかり効いているかを確認してから処置を始め、埋伏歯など骨に埋まった親知らずについても、体への負担を抑えるよう努めています。
費用を事前に把握するために確認しておきたいポイントは3つあります
費用面の不安は、事前の確認でかなり和らげることができます。診察の段階でどこまで説明を受けられるかが、安心して治療に臨めるかどうかの分かれ目になりますね。
レントゲン・CTの結果を一緒に見ながら説明を受けましょう
ご自身の親知らずが単純抜歯・難抜歯・埋伏歯のどれに当たるのかは、画像を見ながら説明を受けると理解しやすくなります。疑問点はその場で聞いてしまって大丈夫です。
保険適用か自費かを処置ごとに確認しましょう
抜歯そのものと、静脈内鎮静法の適用範囲は別々に判断されることがあります。どこまでが保険で、どこからが自費なのか、項目ごとに確認しておくと後で慌てずに済みます。
支払い方法も事前に相談しておくと安心です
自費診療が加わると総額が大きくなることがあります。当院ではカード決済や分割払いにも対応していますので、費用面での相談も気兼ねなくしていただければと思います。また、駅からの通いやすさとして、さいたま新都心駅・与野駅から徒歩圏内という立地も、通院の負担を減らす一つの要素になります。
まとめ
- 親知らずの抜歯は治療目的であれば保険適用となり、費用は単純抜歯・難抜歯・埋伏歯という難易度別の点数で決まります
- 埋伏歯(難症例)は骨を削る処置が加わるため費用が上がりやすく、CT診断が治療方針の判断材料になります。当院では累計1,009件、難症例503件の抜歯実績があります
- 静脈内鎮静法は医学的必要性があれば保険適用、不安軽減目的では自費診療になるのが一般的で、日本歯科麻酔学会のガイドラインに沿った安全な実施体制が求められます
- 当院では日本歯科麻酔学会認定医が静脈内鎮静法を担当し、麻酔が効いたことを確認してから処置を始めるなど、負担を抑える工夫をしています
- 費用の内訳(保険・自費の別、検査料、投薬料など)は事前に確認しておくと、当日慌てずに治療へ進めます
費用面が不安な方は、CT診断のうえで保険・自費それぞれの目安をご説明しますのでご相談ください。さいたま新都心アティラ歯科ビバホーム医院は、スーパービバホームさいたま新都心店3Fにあり、土曜・日曜・祝日も診療しています。初めて受診される方は初めての方へ(初診の流れ)のページもぜひ参考にしてください。お電話は048-764-9077までお気軽にどうぞ。
参考文献
[1] 厚生労働省「歯科診療報酬点数表」mhlw.go.jp
[2] 日本口腔外科学会「『親知らず』について|口腔外科相談室」jsoms.or.jp
[3] 日本歯科大学附属病院「口腔外科|診療科」tky.ndu.ac.jp
[4] 日本歯科麻酔学会「診療ガイドライン」jdsa.jp
